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ガソダム00非公式ファンブログ /女性向け注意/オンラインブクマ禁止/無断転載禁止/ ユニオン中心!ビリグラ。時々アレハレティエとハムサワ。 ネタバレ配慮皆無、週遅れなし。 !15禁! キリ番踏んだぜ!って方は拍手かコメントでリクをいただければ最優先で何か書かせていただきますぜ旦那
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2024/11/22(Fri) 07:44:44
23話の衝撃を受けて、SSSを何本か下に折りたたんどきます。
ロックオンに向けてだったり、独白だったり。全体的に暗いです。
中身は、ティエリア、パトリック、グラハムとビリー、アレルヤとハレルヤ、刹那、ハロです。


 【おおきなこども】 ティエリア

 あなたの笑顔が脳裏に焼きついて離れない。ハロがまるで壊れたみたいにあなたの名前を呼ぶのが耳に障る。とても。
 嘘だ。

 あなたを守ろうと思った。ヴェーダに見捨てられ、存在意義さえ揺らいだ私に生きる意味を与えたのは、光を指差して笑ったのはあなたで、私を傷つけるものから守ってくれたのもあなたで。だから、今度は私があなたを守る番なのだと思った。
 あなたは愚かで、馬鹿だ。そうせずにいられなかったのだ、と、私の中の何かがつぶやく。でも、それでも、なぜひとりでいってしまったのと、殴って詰ってあなたを困らせたい。困ったような笑顔を、見せてほしい。どんなに偽りでハリボテで、今にも泣き出しそうな笑顔でもいい、あなたの顔をただただ見たかった。あなたの声が聞きたかった。
 だれにも通信をせずにあなたはいったのだと、聞いた。

 あなたはハロにどんな言葉をかけたのだろう?
 あなたは最後に何を見たのだろう?
 あなたは最後に何を思ったのだろう?
 あなたは最後に誰の名を呼んだのだろう?

 知っても詮無いことと思っていたそれらが、ひどく重要なことに思えて、もう永遠に知ることがないと考えると震えが止まらなかった。

 ああ、私たちがどんなにあなたを慕っても、あなたはずっと一人で耐えるこどもだったのだ。

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 【名もなき兵に告ぐ】 パトリック

 この手で必ず仇を、と誓うことがなったのはいつからだろう。

 ガンダムの出現により、世界情勢は混沌とし、遂に国連のもと各国家軍が宇宙へと派遣された。もはや殲滅戦だった。ガンダムが勝つのか、ジンクスが全て撃墜されるのか、それが世界を決めると言っても過言ではないだろう。とはいえ、ユニオンはトップガンが派遣されていない訳だし、膠着が続くと見ている者も多いと思う。虎の子のジンクスを一機を除き全て出撃させている時点で切羽詰り具合は相当ではあるのだが。
 AEUのトップガンとして、宇宙への派遣は義務だったし、まぁ誇りでもあった。愛する女性を守り、戦い、戦果を勝ち取ってくることができる。そのチャンスが与えられている。

 だが 今までに 俺は一体 何人の部下を、上官を、同僚を 失ったのか もはや 覚えてはいなかった。

 言葉さえ交わしたことのないものが幾人も、作戦行動中に散っていった。俺の部隊の馴染みもどんどん死んでいった。MS交戦中の戦死の場合、遺体の破損が大きいことは常識だ。だが、ガンダムとの交戦でそれは生ぬるい。塵さえ残らない死が珍しくなくなり、空の棺を眺めることにも慣れた。運がよくても、デブリとなって宇宙を彷徨うくらいだ。

 ああ、そうだ。それでも俺は飛ぶ。飛ばなければならない。飛びたい。
 世界が変わろうが滅ぼうが俺にはどっちだっていい。名を、顔を、その機体を知る者が死ぬ、それが耐え難い。当たり前のことじゃないのか。それだけじゃいけないのか。AEUのためだとか、母国のためだとか、世界平和のためだとか、散っていった仲間の仇を討つだとかいう大層な理由なんてありはしない。俺は今日も、生きてもう一度大佐の笑顔を見るためだけに飛ぶ。愛する人のためだけに飛ぶ。仲間をこれ以上失わないために飛ぶ。生きているもののために飛ぶ。


 死んでいるもののために飛んだことはない。どこか暗いほうへひっぱられると俺は知っている。

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 【おいてけぼり】 グラハムとビリー

 ダリルをはじめ、オーバーフラッグスのジンクスが多数ロストした、と通信を受けたのは夕方のことだった。私は生存率や残存物質の有無を訊ねたが、AEUの指揮官は首を振るばかりだった。緊張を強いられる作戦が続き、更にマザーコンテナを2機撃墜され、指揮管理系統の人間が失われたことで参っているようだった。気丈な女性らしく、やつれてはいたが涙のあとは見えなかった。私はできるだけ丁寧に礼を述べ、通信を切った。
 ダリル、と呟く。また、空の墓標が立つのだと思うと遣り切れなかった。肉片ひとつ残らぬ死。空ではなく、宇宙で散ったフラッグファイターたち。ひとり、碑銘を刻むばかりの私。
「どうか、したのかい」
ずいぶんやつれた印象を受ける白衣の男が、そう言ってこちらに歩み寄ってきた。プログラミングに集中するあまり、こちらの通信音声が聞こえていなかったのだろう。休憩に入ろうとしているらしい、手にはコーヒーのカップがあった。
「ダリルたちが撃墜されたそうだ」
私は思いのほか淡々とそう話して聞かせた。カタギリはそう、とだけ答えて私の隣に座る。
 横目でカタギリを見ると、数週間前とは本当に別人のようだった。髪は頭部の傷に障るため結っておらず、左手のギプスが痛々しい。短期再生治療用カプセルに入るのを拒否してフラッグの改造に勤しんでいるためだろう、傷の治りは遅く感じる。自然治癒というのは本当にゆったりとしたものなのだと思い知る。カタギリは痩せた顔をこちらに向けるとかなしそうに微笑み、僕はここにいるよ、と言った。その声が、どうしてだろう、泣き叫びたいほどにやわらかい。最近のカタギリは時折そんな喋り方をした。
「グラハム、もう少しだよ。もう少しだから、待っていてね」
カタギリは、ゆったりと話しながら、おそらく内心は誰よりも急いていた。最近はろくに食べてもいないことを知っている。点滴を打ちながらプログラミングをしている様も何度も見た。けれど、とめることはできなかった。カタギリの譲れないものがそこにあるのだ。
「もう少しで、君のためのフラッグができるからね。僕のエース。誰よりも高く飛べる翼を君にあげる。…ジンクスからの部品を使っているのは癪だけど、でもエンジン部以外は僕の子供たちだ」
カタギリは私の両頬を細い指で包み込むと、眼ばかりぎらぎらと光る、けれどもとろけるような笑顔で言った。
「最後まで、君とともにいるよ」

 カタギリは、いかないでとも、死ぬなとも言わない。ただ、私が空に消えたそのとき、この男はふっと陽炎のようにこの世界から消えてしまうのではないか、と漠然と思った。

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 【ゆくすえ】 アレルヤとハレルヤ

 滅び行くということが、とても自然なことに思える。そう言うと、ハレルヤは深くため息を吐いた。
『俺はお前を生かすためだけにいるんだぜ。そういう装置に向かってその言葉を掛けることにどんな意味があるんだ』
「やめてよ、装置なんて。…ハレルヤは、そう思わない?僕たちは滅ぶために在るんじゃないかって…最近そのことばかり考えてしまうんだ」
『そりゃ、生きとし生けるもの全てが滅ぶために生を受けてるだろうよ』
「そうじゃなくて…」
『ソレスタルビーイングの存在理由に関してはノーコメントだ。あのじーさんの言い分は好かねェ。…ラッセの奴はこの間、存在すること事態に意味があるとか抜かしてたがな』
「存在…すること…?」
『存在し、現在の世界に対してイレギュラーであり続けること。滅ぶことが織り込み済みであっても、それが無駄な訳じゃない、ってことなんだろうけどよ。ま、最後はロクなもんじゃねぇって分かってっけど、俺はお前を生かすからな。どんなに無駄だと分かっていようが、1分後に死ぬと知っていようが、構わねェ、楽に死ねると分かっていてもだ』
「分かってるよ、ハレルヤ」
『…お前がそんなだから、いつまでも俺は…』
ハレルヤはそう呟くと、【眠り】に入ってしまった。意識を閉じて思索に入ると、互いの干渉がきかなくなる。僕らはそれをそう呼んでいた。
「ハレルヤ、僕らは世界の答えを見届けることができるんだろうか…」
遠い意識の底で、誰かが低く笑った。

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 【答えろ】 刹那

 あと、すこし。伸ばした指は届くことはなく、真空の無音のなか、目の前で大きな爆発が起こった。

 粉々に散った破片の間を縫うように機体を進める。あの男の体がないかと、ただひたすらに探し回った。けれども、見つかったのはデュナメスから接続しなおしたらしい精密射撃用のスコープだけだった。
 こんな、こんなことを望んだ訳じゃなかった筈だ。泣きそうな顔で笑いながら、俺をガンダム馬鹿だと言ったその男は、テロをする必要もされる必要もない、ただただ平穏な日々を願って戦ったはずだった。なのにどうして、どうしてこの男だけが宇宙を漂う魂になっているのだ。答えろ。
「答えろロックオン・ストラトス…!!なぜだ、どうして、…どうして…!」
わかっている。この男が選択した結果だと。そして俺が間に合わなかった結果だと。だが認められなかった。認めたくなかった。4人の誰かが欠けるなど考えたくもなかった。
「おれに、俺に仲間って概念を教えたのはおまえだろう…!!!」
苦しめるだけ苦しめてひとり、孤独にいってしまったおまえを、どうしたら殴れるのか、俺はほんとうに久しぶりに涙を流しながら、考えていた。

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 【ロックオン】 ハロ

 ハロ マナブ。ツクラレテカラ ズット イロンナ コト マナンダ。
 マイスター、 イツモ ハロ オイテ イナクナル。 アタラシイ マイスター ガ クル

 ロックオン、 ハロ ヲ “アイボウ” ダッテ イッタ! “アイボウ”、 パートナー!ナカマ!イッショニ シゴト スル。イツモイッショ。 イッショニ ガンバル。 ソンナコト イッテクレル マイスター ハジメテ。 ロックオン、トクベツ!トクベツ! ハロ、 トクベツ! トクベツ!!
 ロックオン ハロ サワル。 センサーニ ハンノウ、 36.8℃。 ロックオン アッタカイ。 ナンドモ ヨンダ。ロックオン デュナメス オイテッタ。 ハロ オイテッタ。 “アイボウ”! “アイボウ”!!!ハロ、ロックオン ノ “アイボウ”!

 オンセイ ニンシキ マイスター ケンゲン ワード:メイレイ AI イチジ テイシ

 デュナメス オヨビ タイヨウロ ノ ホジ ノ タメ プトレマイオス ニ キカン スル。
 
 ロックオン イナイ
 ロックオン

 ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオン ロックオンロックオンロックオンロックオンロックオン.........
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2008/03/16(Sun) 21:24:43
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