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ガソダム00非公式ファンブログ /女性向け注意/オンラインブクマ禁止/無断転載禁止/ ユニオン中心!ビリグラ。時々アレハレティエとハムサワ。 ネタバレ配慮皆無、週遅れなし。 !15禁! キリ番踏んだぜ!って方は拍手かコメントでリクをいただければ最優先で何か書かせていただきますぜ旦那
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2024/11/23(Sat) 00:32:32

ビリグラ。ビリ→グラ?
カタギリ一人称で、暗いです。
グラハム視点も書くかもしれない


 

 1日中ラボに篭もっているのは稀なことではない。ラボと仮眠室とコーヒーベンダーの置いてある休憩室の3部屋を往復していると、自然日々は過ぎていった。この基地に詰めている研究者の大体はそんな風だった。
 我らがエースパイロットと僕は、友情のちょっと行き過ぎた関係にあって、3日と置かずにセックスをする。そういう生活だから、彼が僕を訪ねるのがほとんどだ。何時にどちらの部屋、という一言を告げに彼はよく現れる。曰く、口頭が一番セキュリティが高いので。
 今日もそんな風で、気紛れに差し入れを持ってきてくれたようだが、目的は変わることはない。勿論友情の範疇では僕の過労を心配してくれるようだが、それはポーズで、本当は作業能率を気にしているのではないかと僕は疑っている。彼への想いと関係をこじらせすぎて、僕はそんなところにまで疑いを向けるようになった。彼を信用していないのと同じだ。その点でも、僕らはもう友人ではなくなってしまっているのかもしれない。
「あまり無理をするな。適度に休んだほうがいい」
コーヒーを啜りながら彼が言った。熱かったのか、ちょっと舌を出してカップをテーブルに置く。休憩室には僕らしかいなかったので、カップを置く音が随分大きく聞こえた。
「夜眠らせてくれない誰かさんのせいで、しょっちゅう限界まで疲労するんだけどね」
「では、カタギリは眠っているといい。勝手にするから」
彼はそう言って悪戯っぽく笑った。やりかねないから恐ろしいのがグラハムである。僕は肩を竦めて苦笑したが、内心冷や汗ものだった。夜這いをかけられないように、ゆっくり休みたい時は部屋に鍵をかけようかなと考える。直後に、スペアのカードキーを彼に渡しているのに気づいて軽く絶望した。
 「そういえば、夢にカタギリが出てきた」
僕は口に含んでいたコーヒーを噴出しそうになった。
「…君がそんなに僕を愛してくれてたとはね」
軽口を叩いて自分を落ち着ける。他意なく僕の好意に肥料をばら撒き、水をやるのは止めて欲しい。こっちはいつも君への気持ちに溺れそうなのに。せめてもの抵抗で何でもない振りをする。こんな小さなことで喜ぶ僕も僕だった。
「どこかの国では、出てきた方が夢を見ている者を想っている証だと言うじゃないか」
にやにやと笑うグラハムが急に憎らしくなった。それを君が言うのか。分かっているくせに、言わせてはくれないくせに、何も与えずに僕から奪っていくくせに。
「傲慢なんだね」
存外冷たい声が出た。しまった、と思ったが、もうどうでもいいような気もした。皮肉る口調ではないと彼にもわかってしまうだろう。僕は何だか笑い出したくなった。これでもし終わったら、本当に笑える話だ。たかだか夢の話で。僕はコーヒーのカップをテーブルに置いた。音が大袈裟に響いた。
「怒るな」
「呆れてるだけだよ。別に否定もしないしね」
「カタギリ」
「データの解析が進まなくて苛々してるんだ。作業に戻るよ」
「カタギリ、」
僕は彼の言葉から逃げるみたいに休憩室を出た。追ってくる男じゃないのは分かっている。部屋さえ出れば、逃げ切ったのと同じだった。
 グラハムの奔放さや傲慢さを愛し、才能と努力に心酔した。彼のために全て投げ打ってもいいと本気で思っている。命じられずとも彼のためなら本当に何でもした。なのに、それが時折こんな風にどうしても堪らなくなる。彼は僕のものにはけしてならない。それがひどく苦しくて苛立たしかった。
 自己嫌悪に陥りながら、ラボに戻った。僕の不機嫌を感じ取ったのか、誰も話しかけてこない。正直ありがたかった。多少周囲に申し訳なく思いながら、解析するデータを開く。キーボードに自分のIDを打ち込んだところで、休憩室のテーブルに飲みかけのコーヒーを置いてきてしまったことに気づいた。
 僕は、彼があれからどうしたのか夢想した。冷めたコーヒーを、彼は捨てただろうか。


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2007/12/15(Sat) 00:05:54
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