ガソダム00非公式ファンブログ
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ユニオン中心!ビリグラ。時々アレハレティエとハムサワ。
ネタバレ配慮皆無、週遅れなし。
!15禁!
キリ番踏んだぜ!って方は拍手かコメントでリクをいただければ最優先で何か書かせていただきますぜ旦那
やっぱ寝れなくて書いちゃう罠。明日のバイトで死んでくる\〈^o^〉/
グラハム→ビリー。中尉乙女警報。 ぬーたいぷろまんす呼んで滾った話。 いつにもましてまとまりがない…!ビリーサイドも書きたい…な…(願望 「MSは好きだよ」 人間に関心の持てない技術者は、いつもそう言って笑う。 探るような目が好きだった。いつだって柔らかい口調でいるくせ、目は正直に興味の有無を表している。その目が私を見るのが快感だった。カタギリの中で、自分はどう分析され、解体され、再構築されているのか、考えるだけで興奮した。私は彼の研究に恋をしているつもりが、いつの間にか、彼自身に好意を抱いていた。 MSでの作戦行動から帰ると、いつだって高揚感に支配されてまともに思考できない。圧倒的な力で人を殺したし、家を壊し、土地を荒らした。それが私が空を翔ける代償だった。 カタギリは出来得る限り、私の帰還時はドッグで出迎えてくれる。メディカルチェックを受けている間、彼はコックピット内のデータを直接出力して解析をして待ち、それからクールダウンする私に付き合って戦闘時の話を聞きだす。不具合がないか、チューンしてほしい箇所はどこか、細かく訊ねてデータ化する。それが終わると、ようやく思い出したように、柔らかく笑って「おかえり中尉。無事でよかった」などと嘯くのだ。無事でよかったのは彼の作ったフラッグであって、私ではない。分かっていながら、私はその言葉を嬉しいと思う。機嫌がよければハグしてくる長い腕を、私はけして拒めないのだ。その作った笑みでさえ、私には安堵の要因になった。ここでは誰も傷つけることなく、唯彼の望むエースパイロットとして、空に在ればいいのだと思えた。無事に帰ってきたのだと、生きているのだと。 その日も、私はカタギリの出迎えを受け、諸々の手続きと引継ぎを終えた後、彼に質問されながらシャワールームへ向かった。 「君は脚部を実に巧みに使うよね」 カタギリは嬉しそうに言って、今回の戦闘で脚部が破損した理由を言い当てた。敵MSとの近接地上戦に持ち込んだ時、横から回り込んで蹴り倒し、そのままサーベルで止めを刺したのだ。成果を誉められるとやはり嬉しい。カタギリはでも、と言って少し顔を顰めた。 「あまり無茶をしないようにね。他の部位よりも華奢にできてるから、摑まれて引き倒されるなんて展開になりかねない。…まあ、君のことだから杞憂だとは思うけどね」 意外な言葉だった。まるでMSだけでなく私を気遣っているような。 「…ああ、気をつけよう」 「そうしてくれると助かるよ。君ほど優秀なパイロットは他にいないからね」 全く滑稽な話だった。私は思わず自嘲した。そうだ、彼が必要としているのは、パイロットとしての私でしかないのだ。彼は機械を心から愛していた。鉄の塊に少しのコンピュータが積まれ、中に操り主が乗り込みプログラムを駆使して人を殺す、その道具を愛していた。人間はその機械を動かす動力のひとつだとみなされていた。 少しでも期待した自分が馬鹿だったのだ。 私は技術者の関心が引ければ、その理由は何だって構わなかった。だから無茶だってしたし、テスト飛行は多少無理をしてでも彼の気が済むまで付き合った。身体を重ねたのもその延長だった。もちろん私の恋心はそれで浮かばれたし、逆に傷つきもした。それでも甘い言葉を囁かれるのは楽しかったし、彼に内側も外側も全て汚されるのは悪くなかった。MSにしか興味のないはずの目が、私の痴態を見て欲情に潤むのは堪らない。セックスのときでさえ、私の反応をひとつひとつ確かめるように執拗に繰り返される愛撫は、彼にとっての私が数多くいる人間のうちの一人でしかなく、その中で多少の好奇心を喚起させる存在である程度だとよくよく認識させた。しかし、そんな虚しさを感じる余裕はほとんどなく――彼は有体に言えばテクニシャンで、私はその手管に翻弄されるばかりだった。いつだってカタギリは私よりずっと優位にあって、それを追いかけるのが私の役目だった。 脚部の稼動についてしばらく報告した後、私はパイロットスーツを脱ぎシャワーを浴びた。カタギリはまだ外にいて、確認事項があるとその都度私に尋ねながら、次回の整備のためのコーディネイトを進めているようだった。パイロットとの連携を重んじて機体を弄っていくそのスタンスが、私は好きだった。 「………、」 何事か彼が呟いたので、シャワーを止めて聞き返す。カタギリは珍しく慌てた様子で、何でもないのだと繰り返し弁明した。恋人の名前でも呼んでいたのかもしれない、と邪推した。それはひどく私を憂鬱にさせた。くだらない妄想だ。 「…ビリー、」 シャワーを思い切り出して、その水音に紛れさせるように名前を呼んだ。ベッドの中でさえ呼べない彼のファーストネームを。本当に馬鹿らしい。この名前が私を死地からここへ繋ぎ止めてくれる。空からここへと帰る道標になる。 思った以上に重症だ。シャワーの温度を水に変えると、頭から勢いよく被って全身を冷やした。タオルで御座なりに拭って、軍服を着込む。髪を乾かしながら個室を出ると、まだカタギリがそこにいた。意外だった。シャワーを浴びている最中にいなくなることの方が多かったので。 「珍しいな。解析が厄介だったか?」 「…うん、まあ、そうだね」 カタギリは端末をオフにするとポケットに仕舞い込んだ。唐突に私の手を掴み、ぐいと引っ張られる。頬に手を添えられると、カっと顔が熱くなった。顔が近い。 「何、だ?どうかしたのか、」 「水を浴びたのかい?随分冷えてるよ。…髪、ちゃんと乾かしたほうがいい」 私は何も言えなかった。喉は震えて、唇が開くのに声が出ない。その目が私を見ている、それだけでひどく混乱した。 「…中尉、そんなに無防備に唇を開くものじゃないよ。…キスして欲しいの?」 カタギリは妖艶に笑ってそんなことを言った。ああ、悪魔みたいな男だ、と頭の隅で思った。思いながら、彼の言葉を肯定するために目を閉じる。馬鹿にするみたいに笑う声がして、冷たい唇が降ってきた。 PR 2007/12/23(Sun) 03:18:38
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