ガソダム00非公式ファンブログ
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ユニオン中心!ビリグラ。時々アレハレティエとハムサワ。
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連続投稿。どんだけ焦ってるのか。 時折、夜中にふっと目が覚めてしまうことがある。散々絡みもつれあった後で疲れている筈なのに、何かに呼ばれるように眠りからゆるゆると引き揚げられてしまう。カタギリはその時々でいたりいなかったりだが(別に奴を薄情だと詰る訳ではない。あの技術者はそもそもベッドで眠るよりキーボードに突っ伏して涎を垂らしている時間の方が多かった)、いる時は、決まって私に背を向けて眠っていた。腕の中に抱きかかえられて眠ったことはほとんどない。私とカタギリの間にはいつも微妙な空白が空いていて、どちらが先に起き出しても、片方は気づかず眠っているのが常だった。勤務時間が被る日の方が稀だったから、それは「大人」として相手を気遣う行為なのだとお互い確認していた。嘘ばかりだ。私たちは臆病で、忍び寄る何かをいつも恐れていた。これ以上近づいてはいけないという予防線がなければ、隣で眠ることさえできないのだ。
その日は、珍しくカタギリが隣で寝息を立てていた。普段はひどく高い位置で結っている髪を、項の辺りで御座なりに括っている。滅多に外出しないせいで白く細いその背中に、数時間前私がつけた爪痕が痛々しかった。同時に、その痕がひどく愛おしくもある。きっとこの男は、傷が治るまで女を抱かない。私たちは恋人同士と言えるような関係にはなかったし、束縛するのは余裕の無さを露呈するようで好かない。それでも、髪を解いた途端に知らない香水が匂い立つのはいい気分ではなかった。 どんな顔をして眠っているのだろう、という疑問が不意に脳裏を過ぎった。どうせ一旦起きてしまってはしばらく眠れない。上掛けをなるべく動かさないよう、ゆっくりと起き上がる。そうして、背中を向けている男の顔を覗き込んだ。
意外だった。私のことを予想外だ予想外だとこの男は言うが、その顔の方が余程予想外だった。あまりの衝撃にその態勢から動けずにいると、カタギリの唇がむずりと動いた。
「 」
吐息だけで、何を言ったのか分かった。私はゆっくりと元の態勢に戻り、それからカタギリに背を向けて目を閉じた。
見るのではなかった。
over PR 2007/12/12(Wed) 02:57:45
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