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ガソダム00非公式ファンブログ /女性向け注意/オンラインブクマ禁止/無断転載禁止/ ユニオン中心!ビリグラ。時々アレハレティエとハムサワ。 ネタバレ配慮皆無、週遅れなし。 !15禁! キリ番踏んだぜ!って方は拍手かコメントでリクをいただければ最優先で何か書かせていただきますぜ旦那
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2024/11/22(Fri) 20:17:52
調子に乗って、ティエアレティエ←ハレ です。
ハレルヤ一人称。
ニコ動の素敵過ぎる動画に触発されて。ケ/イ/ゾクのOPパロなんですが、あれを見ていたら、11話のアレルヤハレルヤ対話シーンの立ち方(ハレルヤはアレルヤの背中を見ている)が気になってしまって、こんなん書いてしまった。

アレルヤ至上主義の方はすぐにUターンしてください
ハレルヤに夢を見すぎています。注意!!!




 この世界が憎くて憎くて憎くて憎くて仕方無い。全部壊れればいいと思う。誰も彼も人間なんて大嫌いだ。体温がある存在が気持ち悪い。触れられると吐き気がする。それでも僕は全て押し殺して笑顔を浮かべる。

 この世界が憎くて憎くて憎くて憎くて仕方無い。全部壊してしまいたい。誰も彼も人間なんて大嫌いだ。体温の無い死体だけが俺に優しい。触れた瞬間全て殺した。そうして俺はようやく安心して笑顔を浮かべる。



 アレルヤは俺の言葉に傷ついてよく泣いた。やめてくれと、そんなことを言わないでと懇願し、苦悶の表情を浮かべて如何して君は、と俺を詰る。俺はその度痛む胸を押さえて嘲笑する。アレルヤには俺の姿が見えない。俺はアレルヤの背中をいつだって見ている。肩を震わせ、自分の身体を抱き締めて赤ん坊のように眠る姿も、誰かに慈しまれる度その手をどこかで恐れる自分を嫌悪して声を殺し泣く姿も、誰かの傍で腹の底から笑い、直後に過去の記憶に苛まれその笑顔を凍らせる姿も。
 アレルヤを愛していた。愛していない筈が無い、俺の分身なのだから。アレルヤは臆病で優しく、繊細だった。傷つきやすい心を持っていた。俺はそれを護る為に生まれた。アレルヤが強くなれば、俺は存在できなくなるのだと知っていた。だから時折アレルヤを酷く傷つけねばならなかった。過去を忘れさせることなどできなかった、誰かに愛されるアレルヤなど許さなかった、声を上げて笑うことなど許せなかった。そうだ。許せなかった。アレルヤを誰より愛している。アレルヤを誰より憎悪している。護りたいと思いながら傷つけることしかできない。俺はいつだって泣きたかった。泣くことはけしてなかった、許されなかった。

 人間らしくない人間が現れたとき、アレルヤは一目で奴を気に入った。いつだって視線の端に奴を捕らえたがり、臆しながらも話し掛けて積極的にコンタクトを取ろうと試みた。
 俺は酷く戸惑った。奴の言葉が何故自分にまで届くのかが分からなかった。奴はひどく無造作に言葉を投げた。それらはとても正確で、何かのプログラムに則っているようだった。なのにたまに垣間見えるバグみたいな小さな感情が、とても気になった。こいつは何者なのだろう?常に正しくあろうとする姿勢が、時折脆く崩れそうに見えるのは何故だろう?俺は知りたかった。話がしてみたかった。その真っ直ぐな言葉を聞きたかった。断罪してほしかった。否定して欲しかった。
「君は偽善者だ」
いつだったろう、そう言われたとき、俺はとても嬉しかった。アレルヤは確か苦笑していたのだったと思う。その裏で傷ついていたのを知っている。アレルヤを傷つけるものを、俺は全て排除する筈だった。なのにどうしてだろう、その言葉は俺にとってとても小気味よく聞こえた。何の嘘も、偏りもない言葉。水のように、身体に染み込む言葉。
 アレルヤは俺のその感情を喜んだ。そいつに衒い無く近づく後押しを俺は担ったらしかった。けれど俺の胸は痛んだ。血を流していた。アレルヤの中に住む奴の存在が大きくなるほどに、俺の居場所は狭くなった。圧迫されると胸から流れる血は勢いを増し、それでも俺は泣くことを許されていないので黙っていた。
 やがてアレルヤは奴を手に入れた。その瞬間の俺の歓喜と絶望といったらなかった。アレルヤは誰かを受け入れ、受け入れられることを学んだ。それがどんなに喜ばしい事か、俺にしか分かるまい。そしてそれが、どんなに俺にとって孤独か、それも俺にしか分からない。俺はひとりになった。アレルヤは俺に話しかける回数より、奴に話しかける回数の方が多くなった。また胸が痛んだ。

 消えるのは怖かった。誰かに認めてほしかった。俺を救い出して欲しかった。俺を愛して欲しかった。俺を見て欲しかった。俺に泣くことを許して欲しかった。俺を抱き締めて欲しかった。俺を呼んで欲しかった。俺を殺して欲しかった。俺を生かして欲しかった。それでもアレルヤを愛していた。誰より大切だった。消えたくないと思った、けれども俺が消えることはとても自然だった。



 俺が消えるそのとき、奴が少しだけ訝しんでいた、それだけが俺のいた証になるだろう。


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2008/01/12(Sat) 04:16:31
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